てつさらです。

最近、読書量がどんどん減っているのが気になります。

読むときは集中的に1週間で何冊もというときもあるのですが、仕事が忙しくなると、ほとんど1ヵ月ぐらい1冊の本も読まない(資料の読書は除く)というときもあります。

それに、私の読書のスキルが低いのかもしれませんが、活字を追うのが非常にまどろこしくなるときがあります。頭の中の思考が進んでゆくスピードと、実際に活字を読み取るスピードが食い違って、読んでいて何だかイライラしてしまうのです。

そういうこともあって、読書量は以前に比べ、確実に減っています。

そういう私も、学生時代は努めて読書をしていた時期がありました。

その時、模範にしたのが、小説家・評論家の杉浦明平氏が実践していたという「1月1万ページ」。杉浦氏は、文字どおり1月に本を1万ページ読むことを自らに課していたそうです。1日に換算すると大体330ページぐらいですね。これは結構大変です。

杉浦氏自身も時々、残りの日数を見て、「あと10日なのに何千ページも残っている」などとしょっちゅう焦っていたようです。そういうときには、中国の『西遊記』や『水滸伝』のような小説を読んでページを稼いでいた……というようなことをどこかで読んだことがあります。

それから評論家の加藤周一氏は、その杉浦明平氏に倣って、「1日1冊」本を読むことをつづけていたそうです。そのせいで、加藤氏はそれを実践している間は、あまり分厚い本には手を出せなかったそうです。それでも、カントの『実践理性批判』といった難解な本にも挑戦していたそうです。これも大変な苦行ですね。

私はと言えば、一時期、杉浦氏や加藤氏のような読書の仕方に憧れていましたが、到底「1月1万ページ」や「1日1冊」を実践するにはいたらず、本当の読書の習慣というのも、いまだに身についていないのかもしれません。

以上、てつさらがさらっと書きました。