てつさらです。

私の育った実家には、昔ロッキングチェアがあり、よくそれに座って何時間も揺らしていたのを、何故か今日思いだしました。

そういえば、昔はロッキングチェアって、けっこういろんなお家でよく見かけたような気がしますが、最近の家庭ではあまり見ない気がします。(私の気のせいかな?)

今さらですが、ロッキングチェアって、素晴らしい発明品ですよね。あの前後に揺れる動きは、人間の生理にとても合っていると思います。揺りかごやハンモックもそうですが、人間って、じっと静止しているより、適度に揺れていた方が、落ち着くのでしょう。おばあちゃんが、編み物なんかしながらロッキングチェアに揺られている姿なんか、本当にぴったりマッチしています。

私には、ロッキングチェアに関して、ある固定的なイメージがあります。それは芝居の舞台の上でのことです。芝居のクライマックスのシーン、物語の一番盛り上がる場面で主人公は何かを大声で叫びます。(例えば、芥川龍之介の『杜子春』の地獄の場面で、馬になった母親が鞭打たれているのを見て、杜子春が「お母さん!」と叫ぶシーンのような感じです)

次の瞬間、無音になり、舞台が暗転します。そこにスポットライトが当たると、主人公がロッキングチェアに座って、静かにそれを揺らしているのです。会場には、そのロッキングチェアが静かに揺れる音だけが響きます……。(その転回の間に、長い長い時が経過したかのような、全てを思い出の目で眺めるような、そういう場面転回です)

ただそれだけのイメージなのですが……、私がいつか舞台を演出するとしたら、そのシーンを必ず入れようと決めています。(多分、私が芝居を演出する機会など来ないでしょうが……w)

そんなことをつらつら考えていたら、うーん、何だかロッキングチェアが欲しくなってきました。ネットでちょっと調べたら、けっこうお高いですね。高いものだと数万円~10万円以上するみたい。ちょっと考えます。

以上、てつさらがさらっと考えました。