てつさらです。
今日は少し早目に帰宅できたので、NHK・BSで放送の、ガス・ヴァン・サント監督、『永遠の僕たち』という映画を見ました。
すごくおもしろかった。
けっこう難解な映画で、どこが良かったのか詳しく説明するので難しそうなので、別の機会に譲るとして……。
映画の中で、非常に印象的なシーンがありました。
加瀬亮演じる、ヒロシという第二次世界大戦で戦死した特攻隊員の幽霊が、恋人に書いた遺書のような手紙を読むところ。
特攻隊員の上官は、敵艦に体当たりするときに、「バンザイ」と叫ぶように命令します。
しかし、加瀬亮は、死ぬ直前には、「バンザイ」ではなく、恋人の名前を叫んで死ぬだろう、と書き残すのです。
太平洋戦争で。、日本とアメリカは殺し合いをします。国家の命令によって、兵士たちは死ぬまで戦いを強いられます。しかし、その死の際には、国家に殉じる言葉でも、相手への呪いの言葉でもなく、愛する者の名前を呼んで、死ぬというのです。
ここには、絶望と憎悪の頂点でも、それを乗り越える、別のファクターが生まれる瞬間の可能性を感じます。
このことは、以前の記事で書いた、「焔の中の和解」にも通じることだと思います。
以上、てつさらがさらっと書きました。