♪その頃のぼくらと言ったら
  いつもこんな調子だった
  心のベスト10 第一位は
  こんな曲だった♪
(スチャダラパー『今夜はブギー・バック』より)

7月に更新をして以来、ずっと投稿が滞ってしまいました。もう大晦日、今年最後の投稿です。

例年のように、今年印象に残ったことを、順不同で書き出していきます。

○初めての全身麻酔
8月末に、簡単な手術を受けました。一泊二日の、ごく簡単なものだったのですが……。その際に、生まれて初めて全身麻酔を経験しました。手術室に入って、マスクを着けられるところまでは記憶しているのですが、当然のことですが、その後も記憶が全く無く、目覚めたときには、もう手術は終了していました。(この完全に意識を失ってしまうことと、瞑想や座禅による無我の経験の関係については、いずれこのブログで書いてみたいと思っています。)

○安保法制の騒動
政治的に今年一番の出来事といえば、やはりこの安保法制を巡る一連の騒動ですね。安倍政権によって、立憲主義がないがしろにされてしまったことは、憲政上の一大汚点となるでしょうね。ただ、この騒動で、日本の国際政治学者の人たち(例えば、同志社大学の学長だった人とか、マドンナ気取りの東大の客員研究員とか)がいかに視野狭窄な人か明らかになった点は、数少ない収穫でした。

○読書会の開催
正確には昨年の暮れからですが……、今年は何度か読書会に参加しました。課題本は、『金閣寺』とか、芥川の短編とか、『こころ』とか、『春琴抄』とか、いかにも日本文学の王道といったものばかりでした。この会を通して、改めて名作を読み直せたことはよかったですし、また参加された方から、別の読みの可能性を教えていただいたことも、貴重な体験でした。

○原節子さん死去
小津安二郎の映画でもおなじみの原節子さんが、この秋に亡くなられたことはショックでした。もちろん、お年を考えると、十分予想可能なことだったのですが……。原さんは、香川京子さんと共に、私の中で二大「品のある女優」です。小津安二郎の名作『東京物語』は、その原さんと香川さんが共演したという意味でも、奇跡的な作品なのです。

○旅番組
テレビ局は、予算がないせいか、バスの旅やぶらり旅全盛ですね。先日などは、NHKを含め、同時間に4局が全部旅番組という日がありました。太川陽介氏と蛭子能収氏(プラス女性ゲスト1人)が出演するテレビ東京の「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」とか、土曜のフジテレビの「ぶらぶらサタデー・タカトシ&温水の路線バスの旅」などお気に入りの番組がいろいろあるのですが、中でも一番好きなのが、日曜夕方放送のテレビ朝日「路線バスで寄り道の旅」。徳光和夫さんと田中律子さん、それに女性ゲスト1人の3人組みの珍道中が面白いのです。

○『孤独のグルメ』
今年、「シーズン5」が放送されましたね。実は「シーズン4」までは一度も見たことがなかったのですが、ひょんなことから見始めました。ネット上にアップされていた旧シーズンの動画を見始めたら、止まらなくなってしまって……。しかし、夜中に高カロリーの料理をおいしそうに食べるシーンを見るのは、精神的にツライ。

○ガンの悲劇
今年は、女優の川島なお美さんや、NHKキャスターの黒木奈々さんなど、若くしてガンで亡くなる有名人の方が目立った年でした。彼女たちは、ガンと宣告されて、どれほど心細く、怖かったことか……。それを思うといたたまれない気持ちになります。私たちも、決して他人事とは思わず、死を受け入れる準備を普段からしておくべきだと思います。メメント・モリ。

○NHK『新・映像の世紀』
前作『映像の世紀』放送から約20年。その続編が今年から放送開始となり、現在も継続中です。前作も素晴らしい出来でしたが、今回もそれに劣らず傑作で、見ていて非常に勉強になります。例えば、第一回の放送では、レーニンが祖国に戻って革命を起こすのにドイツの支援を受けていたとか、多くの反革命の人たちを粛正していたといった事実が紹介されていて、レーニンに対する認識が、大きく変わってしまいました。(事実なら、革命の英雄じゃなくて、単なる暴君じゃないか。もう少し長生きしてたら、スターリンみたいに、数百万、数千万単位で粛清を行っていたかもしれない。)加古隆氏のテーマ曲『パリは燃えているか』が前作に引き続き使用されているのも嬉しい。

毎年、この時期になると、怠惰な一年を後悔して、「来年こそ頑張ろう」と思うのですが、もうそう思うのも飽きてきました。来年は本当に後悔しない年にしたいです。
皆さま、よいお年をお迎えください。

 ♪とにかくパーティを続けよう
  これからも ずっとずっとその先も
  このメンツ このやり方
  この曲で ロックし続けるのさ♪